宮沢賢治の銀河鉄道の夜という小説で、主人公がジョバンニという孤独な少年の話があります。
ジョバンニは学校でもひとりぼっちで、カンパネラだけが唯一の友だちでした。
二人で、キラキラした美しい星空の銀河の天の川の話を、したことがありました。
しかし、学校の先生に天の川のことを聞かれても、二人共答えないくらいはにかみ屋さんでした。
ある時、ジョバンニはおつかいの途中、丘の上で空想の世界に入って、目の前に銀河が広がって列車が走りぬけていくのを観たのです。
その列車には、親友のカンパネラが乗っていました。
空想の世界から覚めると、友だちの命を救おうとしたカンパネラが、川で溺れて死んでしまったことを知りました。
この話の解釈は、人それぞれ違うと思います。
幸せは、人に尽くすことだという人もいるでしょう。
自分が幸せでなければ、人を幸せにすることができないという人もいるでしょう。
この作品は、それぞれの幸せを描いた作品です。