こんにちは!
久家邦彦です。
◆ドトールコーヒーの創業者、鳥羽博道(とりばひろみち)氏は、若くしてブラジルに渡りました。
そこで地平線の彼方まで広がる広大な農園と、そこにあるお城のような農園主の家と、自家用の飛行機に出会います。
そして「いつの日か、自分も農園主になりたい!」という夢を持ちました。
当時、鳥羽青年がブラジルのサンパウロで住んでいた時の住所が「ドトール・ピント・フェライス通り85番地」でした。
ここからドトールコーヒーが始まります。
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<魔法のレシピ>
夢を叶える!!
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◆ブラジルから日本に帰国した鳥羽青年はコーヒーショップを開きます。
当時、日本の喫茶店のコーヒーは、1杯300円以上の価格で売られていました。
そこで鳥羽青年は1980年にドトールコーヒーを東京・原宿にセルフ式の1号店として出店します。
そこで当時のコーヒー平均価格の半額にあたる150円でドリップ式ブレンドコーヒーの提供を始めました。
そこから
「一杯のおいしいコーヒーを通じて、お客様に安らぎと活力を提供すること」
を使命として毎日お客様の負担にならない価格で本格派のコーヒーを提供するコーヒーショップを普及してゆきます。
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◆ セルフ式コーヒーチェーン店の競争は激化しています。
※勝者なきセルフ式コーヒーチェーン店の競争より
https://www.jmrlsi.co.jp/scto/case/2013/cafechain.html
1988年にはサントリーとUCCが共同出資で『プロント』の前身であるプレスを設立して、1988年に銀座に1号店をオープンします。
こうしてセルフ式コーヒーショップが台頭するなか、シアトル系コーヒーショップが日本に進出してきます。
1996年に高品質コーヒーとエスプレッソ文化の普及により北米で成功を収めたスターバックスコーヒーが銀座に1号店を出店しました。
1999年にドトールコーヒーは対スターバック対抗業態として「エクセルシオールカフェ」を出店追随して繁華街の好立地で展開するカフェが次々と誕生しました。
2013年現在、セルフ式コーヒーチェーン企業間で熾烈な生き残り競争が繰り広げられている。
現在、セルフ式コーヒーチェーン業界は、売上高と出店数で圧倒する2強とその他の中規模チェーンという競争構造になっています。
◆2強とは、ドトールコーヒーとスターバックスです。
ドトールコーヒーの売上高は721億円、出店数1,479店。
スターバックスの売上高は1,076億円と1,000億円の大台を超え、出店数は955店。
2社の合計シェアは66%を占めています。
その他のチェーンとして主要な企業では
・タリーズ(売上高223億円)
・サンマルクカフェ(同191億円)
・プロント(同175億円)
があげられます。
◆2強の1角であるドトールコーヒーは多業態化し、ライバル店を複数業態で取り囲んでシェアを奪う戦略を採っています。
200円のブレンドコーヒーを提供する「ドトールコーヒーショップ(以後ドトール)」とスターバックスに対抗する業態で「エクセルシオールカフェ」とフルサービス喫茶店業態の「コロラド」、そして後述するコメダ珈琲店に対抗する業態の「星乃珈琲店」の4業態を展開しています。
ドトールの成功のポイントは「安くておいしい」コーヒーの開発と高効率の店舗運営を実践している点である。コーヒーの味にこだわりを持ち、世界11カ国から豆を「品質買い」し、直火式焙煎を大量に行う仕組みを構築した。
この仕組みは品質を維持できる一方、調達コストが割高になります。
このため売上原価は50%とスターバックスと比較して非常に高くなっています。(スターバックスは26.5%)。
◆ドトールは1店舗あたりの平均社員数が0.7人(スターバックスが1.9人)と人件費を抑え、高回転率を維持し、坪効率を高めています。
しかし、エクセルシオールカフェは、人件費と原価が高く収益性が悪いため、出店数はこの数年減少しており、
業態の方向性を見極める段階にきています。
星乃珈琲店もコメダ珈琲店と同じ形態であるものの、成功するか否かは不透明です。
ドトールコーヒーは、消費者の様々なニーズに対応した柔軟な多業態化を展開しているものの、直近の2013年2月の既存店売上高は▲4.4%、客数は▲5.2%と苦戦を続けています。
各業態をどう立て直していくのかが今後の大きな課題である。
◆ これに対してスターバックスも1,000店を目前にして踊り場を迎えています。
スターバックスのビジネスは集客力のある立地に出店し、そこで飲み方や生活のスタイルを売る「ブランド力」の強さと人手をかけた販売によって、高単価の商品を提供していくものです。
好立地出店の継続がスターバックスの成功パターンです。
当初は繁華街立地を中心に展開していたが、現在はショッピングセンター(以後SC)内の出店が最も多くなっている。
このことはスターバックスにとって大きな転機を生み出した。
中心客層が、これまで繁華街やオフィス街でビジネスマンやOL中心から、SC内出店が増えることによりファミリー層へと広がりました。
アメリカのスターバックスではこのような多店舗展開によって客層が広がったものの、それによりブランドの希少価値が失われ、陳腐化して失速してしまいました。
日本ではアメリカの二の舞にならないために、2012年に原点回帰を打ち出し、既存店に設備投資をし、ラテやフラペチーノなど目新しい商品で差別化を進め、既存店の活性化を図っています。
その結果、2012年度の既存店売上は客数の増加により回復しています。
◆2000年代後半からセルフ式コーヒーチェーン業界に脅威となる出来事が続いています。
ひとつは、マクドナルドに代表される異業種からの参入です。
コーヒー市場参入の理由は、収益性の向上と集客促進、顧客の固定化です。
さらにコーヒーは機械を導入すればアルバイトでも同じ味が出せるというオペレーションの容易さが後押ししているのです。
マクドナルドは、2008年に100円コーヒーを中心にカフェメニューを一気に拡大しました。
さらに2009年には「マックカフェ」業態を展開し、カフェラテなどを追加している。
これまではハンバーガーのサブとしてのコーヒーであったものを、方向転換させてコーヒーそれ自体を高品質化し、ブラックで飲めて、熱くても冷めても飲めるように工夫しています。
◆また、ガストやデニーズなどファミリーレストランもスイーツメニューの充実に加えてコーヒーの品質向上を図っています。
主婦層を中心とした昼間需要を取り込むためです。
セブン‐イレブンやローソン、ファミリーマートなどコンビエンスストア(以後、CVS)も2012年からコーヒーの販売に注力している。
セブン‐イレブンのカフェ導入店では1日あたり約60杯が売れ、同時にサンドイッチが2割、デザートは3割売上が増えるといます。
2013年夏までに導入店舗を1万5,000店舗まで拡大する計画であり、年間で3億杯、売上300億円を目指しています。これはタリーズの売上高を遥かに超える金額であり、業界全体を大きく変貌させるインパクトを持っています。
◆フルサービスの喫茶店が復活してきています。
その代表企業が中部地方に拠点を置くコメダ珈琲店である。コメダ珈琲店は現在、北は新潟から南は徳島、香川まで25都道府県475店(2012年12月26日現在)を展開しています。
ここ数年で一気に出店数を増やしている。コメダ珈琲店が拡大している要因は三つあげられます。
・ひとつは郊外ロードサイド型出店でローコスト運営を可能にしている点である。
郊外出店によって家賃を8%未満に抑えることができ、それが高速出店を可能にするポイントになっています。
・ふたつは、回転率を重視するセルフ式コーヒーチェーンとは異なる「居心地の良さ」を提供していることです。
コメダ珈琲店の滞店時間は1時間を超え、セルフ式コーヒーチェーンよりも長い。
椅子の高さを低くし、テーブルをパーテーションで区切ったボックスタイプを中心に客席レイアウトの工夫などによって「居心地の良さ」を実現しています。
・最後が、同社の看板メニュー「シロノワール」に代表されるフードメニューの充実です。
「シロノワール」とは、皿いっぱいの大きな焼き立てデニッシュの上にソフトクリームとシロップをかけたオリジナル商品です。
その他、500円前後で海老フライやサンドイッチなど、かなりボリュームがあります。
コメダ珈琲は、早期に1,000店の大台に乗せ、ドトールコーヒーとスターバックスの2強の牙城に食い込んで行く計画を打ち出しています。
◆さらに家庭用のコーヒーにも変化が起きています。
家庭用コーヒーは、ネスレのネスカフェなどに代表されるようにインスタントコーヒーが主流でした。
近年、ネスレはそこで「イタリア最高のバールで作られるエスプレッソコーヒーを職場や家庭で提供する」
というコンセプトでネスプレッソ事業を展開しています。
2000年に世界で180億円の規模だったこの事業の売上は、2011年には3,120億円と飛躍的に伸ばしています。
この事業はエスプレッソをつくるマシン(ミドル機種で1万8,800円)を購入した後は、エスプレッソの素であるカプセル(1個70円)を購入するだけで、家庭でも美味しいエスプレッソが飲めるというものです。
このビジネスモデルの肝は、マシン販売で儲けるのではなく、カプセルの販売で儲ける仕組みになっていることです。
自宅でリラックスしたい、リフレッシュしたいという意識を背景にお酒などを自宅で飲む「イエ飲み」スタイルや自宅で食事する内食化が定着しています。
ネスプレッソ事業の生活の変化を捉えて成功しています。
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◆1991(平成3)年。
ドトールコーヒーの鳥羽会長が、かつてブラジルにいたときに抱いた
“コーヒーの農園を持ちたい!!”
という大きな夢を現実のものとする機会が訪れました。
コナコーヒーの産地、ハワイ島コナ地区に「マウカメドウズ・オーシャン」(約24万m2)という直営農園を開設したのです。
さらに、1995(平成7)年には、「マウカメドウズ・マウンテン」(約43万m2)を開設。
ドトールコーヒーの鳥羽会長が、若き日に描いた夢が、四半世紀を経て正夢になりました。
文字通りの“夢の農園”を手にしたのです。
◆以前、ある結婚式でドトールコーヒー創業者の鳥羽会長にお会いしたことがあります。
鳥羽会長は、晴れの門出となる新郎新婦へむけたスピーチで、2つのことを話されました。
このときのスピーチがあまりにも心に響いたので、何度も繰り返し、覚えてしまいました。
それは・・・。
『夢をもって突き進め!決して逃げるなごまかすな!夢をもって成し遂げよ!』
『優しくされて泣くよりも、厳しくされて強くなれ!』
結婚式の後知ることになったのですが、鳥羽会長ご自身が、波瀾万丈の人生の中で、夢をもち成し遂げてきた方だったのです。
◆鳥羽会長が、ここまでくる過程では大きなお金を騙し取られたこともあったそうです。
しかし
「騙した人間ではなく騙された自分のほうがここでダメになってはいけない。」
という強い思いから、前進しつづけ、夢を成し遂げました。
尊敬する経営者の姿勢や言葉から学び、実践してゆきましょう!!
『夢をもって突き進め!決して逃げるなごまかすな!夢をもって成し遂げよ!』
『優しくされて泣くよりも、厳しくされて強くなれ!』
■豊かさを創る質問■
■あなたには夢がありますか?
■あなは、夢から逃げたり、夢をごまかしたりしていませんか?
■あなたは、厳しいときに強くなっていますか?
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<強運のレシピ>
■尊敬する経営者の姿勢や言葉から学び、実践しよう!!
■夢をもって突き進め!!
決っして逃げるな、ごまかすな!!夢をもって成し遂げよ!!
■優しくされて泣くよりも、厳しくされて強くなれ!!
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<<編集後記>>
やった! 東京オリンピックだ!!
これからの7年間がさらに楽しくなりましたね。
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なんと!!
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最後までお読みいただきありがとうございます。
『脳力革命で人を幸せに!』
久家 邦彦
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このブログ『久家邦彦のウエルシーシェフ』では、
メンターや書籍、映画などから学んだ『魔法のレシピ』を、
実際の実務で実践して、成果がでたものを掲載して読者の方に
ご紹介しております。
引用などで、もしご不快な方やご迷惑な方がおりましたら
お申し出いただければ記事を削除させていただきますので
宜しくお願いいたします。
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