木村さんは、よく笑う。
「私はバカだからさ。いつかは必ずできるんじゃないか?ってただイノシシみたいに突き進んだのさ。」
8年の試行錯誤の末にたどり着いた、「無農薬のりんごづくり」にはノウハウがあった。
すべては宇宙の采配/木村 秋則
¥1,500
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<魔法のレシピ>
自然はそれ自体で完璧なシステムである
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◆『自然はそれ自体で完璧なシステムだ。
人が手を貸さなくても、草木を花を咲かせ、種を稔らせる。』
だが「理想のなにもしない農業」だろうが、現在は、農薬や科学肥料などの石油製品を使う「現代の農業」が地球の膨大の人口を支えているのだから、それより優れていることそ証明しないと、机上の空論でしかない。
◆農薬を使っていると、りんごの木が虫や病気と戦う力を失くしてしまう。
そして農薬を使っていると、りんごの木だけでなく、農家もりんごの木のことがわからなくなってしまう。
農家といっても、木村さんは「それは自分のことだ。」というこんなことがあった。
◆農薬を使わないので、りんごの木の害虫が、わんさかわいてくる。
それを木村さんは、一匹づつ、手で取るのだが、ある時
「このニックキ敵の顔を、よく見てやろう。」と害虫を虫眼鏡でのぞいてみた。
すると、ニックキ敵なのにカワイイ顔をしていた。
あまりにカワイイ顔をしていたので、害虫を木に戻してやった。
つぎに、りんごの木の害虫を食べる益虫の、ウスバカゲロウなどの顔を、虫眼鏡で見てみた。
すると、凄く怖い顔をしていた。
「草食系の害虫は優しい顔をしていて、肉食系の益虫は怖い顔
をしていたのだね。」
『自然の中では、害虫も益虫もない。』
という当たり前の心理に氣づいた。
◆農薬を使わなくなって、その後、木村さんは虫がどこに卵を生むのか? さらにいつ孵化するのか?もわかるようになってきた。
農薬を使っていると、りんごの木の病気や虫に「人間も弱くなる」
つまり病気や虫のことがわからなくなる。
わらに木村さんの畑では、雑草を生やすようになって、畑の状態が目に見えてよくなった。
りんごの葉が秋まで3分の1残るようになった。
木村さんは、
「りんご畑の土を山の中の「どんぐりの木」のあった場所の土のように再現すれば、りんごの木は必ず根を伸ばす。
そして、「どんぐり木」のように元気になるだろう。
そうなのだ!!と、心の深い部分で確信した。」
◆人が生きていくためには知識や経験は欠かせない。
何かを成すためには、知識や経験を積み重ねる必要がある。
だから知識や経験がない人を世間では「バカ」というだけど人が真に新しい何かに挑むと、最大の壁になるのはその知識や経験なのだ。
木村さんはひとつ失敗するたびに、ひとつ常識を捨てた。
そうして無垢の心でりんごの木を眺めることができるようになったのだ。
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<魔法のレシピ>
■『人が真に新しい何かに挑むとき』
「最大の壁はその知識や経験」である
■自然の中では、害虫も益虫もない
■無垢の心で世の中を眺めてみよう
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