「ダイヤモンドの土地」というお話しを聞いたことがあります。
ラッセル・コンウェル博士が好んで話した講演です。
人生にとって、とても大切なお話しに感じました。
<魔法のレシピ>大切なものは足元にある
◆昔、昔、そのむかし、インダス川のほとりに、アリという名の農民が住んでいました。
アリは毎日、毎日、朝から晩まで一生懸命に畑を耕し家族の生計を支えていました。
そんなある日、アリの家に、旅のお坊さんがあらわれて、「一晩、泊めてもらえませんか?」とお願いされました。
アリは、このお坊さんを家に泊めて食事をお出ししました。
◆すると、このお坊さんが、アリに話を始めました。
「あなたはダイヤモンドという、とても高価な石のことを知っているかな?
もし、このダイヤモンドが10粒もあれば、家族が何年も豊かに暮らせる。
そして、もし一握りのダイヤモンドがあれば、王様のような暮らしができるのだ。」
アリは、その話に驚き、「そのダイヤモンドという石が、どこで手に入るのか教えてください。」とお坊さんに尋ねました。
「その石は、大きな山や谷をいくつも越えていった川のそばにあるそうだ。」とお坊さんは答えました。
その晩、アリは布団の中で、ダイヤモンドについて考えました。
このとき、アリの心はとても貧しくなっていました。
そして、アリは「ダイヤモンドを探しにいこう!」と決めたのです。
◆翌朝、アリは畑や家を売りにだし、家族を親戚に預けて、ダイヤモンドを探す旅に出かけました。
そして、それから何年もかけ、大きな山や谷をいくつも越えていき、ダイヤモンドを探し続けたのです。
しかし、ダイヤモンドは見つからず、最後には持っていたお金をすべて使い果たし、スペインの海岸から身を投げて自殺してしまいました。
◆それからさらに何年かが過ぎたある日、アリの畑を買った農民の家に、以前アリにダイヤモンドの話をした旅のお坊さんがまた訪れました。
そして、また一晩泊めてもらい食事をしてると・・・
その農民の家の机に、美しく輝く石があるのを氣がつきました。
お坊さんは、その石を手にとってよく見てみると、それはダイヤモンドででした。
そして、お坊さんは叫びました!
「これは、ダイヤモンドではないか!!どうしたんだ!!アリがダイヤモンドを見つけて戻ってきたのか?」
その農民は不思議そうな顔をして・・・
「その石は、この家の川原で拾ったんですよ。しかも、そんな石なら、まだ家の庭にたくさんありますよ。」
◆こうして世界をさまよい、最後には自殺したアリが売ったその家の庭から、世界最大のダイヤモンド鉱床にひとつであるゴルゴンダの鉱床が発見されたのです。
もし、アリが畑を売り世界をさまよい歩く前に、自分の足元を探していたら・・・
まとめ
<魔法のレシピ>
- 豊かさや幸せを、足元にみつけよう
- 足りないものを数えるのではなく「あるもの」を数えよう
- 深く穴を掘れ、穴の直径は自然に拡がる